ジョシュア・ベル&カメラータ・ザルツブルグ

いよいよブダペスト春の音楽祭が始まりました。
早速初日(3月20日)のコンサートを聴いてきました。

Március 20.
Művészetek Palotája - Bartók Béla Nemzeti Hangversenyterem, 19.30

Joshua Bell (hegedű) és a Camerata Salzburg
Vezényel: Louis Langrée

CSAJKOVSZKIJ: D-dúr hegedűverseny, op. 35
BEETHOVEN: 7., A-dúr szimfónia, op. 92

チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲とベートーヴェンの交響曲第7番。
なんか思いっきり「名曲コンサート」みたいなプログラムですね。(笑)
ハンガリー語のチャイコフスキーのスペル面白いでしょう。普通はTchaikovskyですよね。

ソリストは今ハンガリーで話題の人、ジョシュア・ベル。
f0021504_2075821.jpg

何が「話題」かというと、

「超一流ヴァイオリニストのジョシュア・ベルが

 ・身元を明らかにせず
 ・ワシントンDCの地下鉄の駅で
 ・朝のラッシュアワーに
 ・一介のストリートミュージシャンとして


演奏したら、果たしてどんな反応があるか」

という大胆な実験について、最近ハンガリーでチェーンメールが飛び交っているからです。
私も数名から同じ内容のメールを受け取り、最初は「嘘やん」と思っていたのですが本当にあったことだそうです。

実験について、詳しくはこちらのワシントン・ポストの記事をご参照下さい。
(2年前のことがどうして今頃になってハンガリーで話題になるのか? まさかコンサートの宣伝のため??? 日本では2年前に話題になりましたか?)

「そんな長たらしい記事読む時間ないわ」という方は、当日の様子を短くまとめた動画があります。


ベルの演奏を全て聴くならこちら060.gif

私ならどうしただろうと考えると、「朝のラッシュアワー」という条件だと、いくら美しい音楽が聞こえても足を止めて聴き入る余裕は無いような気がします。
「お、上手いなあこのお兄ちゃん」と一瞬思っても、次の瞬間には仕事の段取りを考えながら足早に地下鉄のホームに向かい、完全に気持ちは音楽から離れそう。
音楽より仕事、音楽より地下鉄に乗り遅れないことが大事・・・ああ、朝は気持ちに余裕が無いですね、悲しいことです。

おっと、前置きが長くなりました。
チャイコンは大好きな曲で、これまでに生演奏、録音を合わせると何回聴いたかわかりません。
ベルの演奏は、テクニックも素晴らしいし音もきれいだし、非の打ち所がありません。
もうこれは完全に個人の好みの問題ですが、私はお行儀のいいベルよりもヴェンゲロフみたいな色気たっぷり、ためにためた弾き方の方が好きかな。

アンコールはヴュータン(Vieuxtemps)の"Souvenir D'Amerique"。
弾く前にベル自身が曲を「アメリカ民謡が主題の変奏曲」と紹介したのですが、その「民謡」が"Yankee Doodle"、つまり「アルプス一万尺」とは思いもよりませんでした!
主題を弾き始めた時の会場の盛り上がりようと言ったら!
ヴァイオリン演奏のあらゆるテクニックを駆使するすごい曲。
ベルは余裕で弾いてましたね~、アンコールにはもってこいのいい選曲でした。

休憩後のベト7はティンパニーが歯切れが良くて素晴らしかったです。
コンチェルトの時にはベルばかり見ていてオケ奏者に目が行かなかったのですが、よく見るとティンパニー奏者は小柄な女性なんですよ。
とても活きのいい演奏で、惚れ惚れしながら聴きました。
それと、このオケの木管も伸び伸びとした音でとてもよかったです。

会場はmupa(芸術宮殿)。
以前も書きましたがここはちょっと足の便が悪いのが難。
周辺は相変わらず殺風景だし、せっかくのコンサートの後にゆっくり出来ないのは本当に残念です。
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by ballade4fmoll | 2009-03-21 19:24 | 音楽 | Comments(8)
Commented by Melody♪ at 2009-03-22 00:15 x
これは、またすっごい実験ですね。何の為に・・・(?_?)エ?
でも朝のラッシュ時、定時に会社に着くためには、どんなに素晴らしい演奏でも、
なかなか足を止めては聞けないですよね。
数年前、「ラベンダーの咲く庭で」というイギリス映画が公開されたのですが、
その中に出てくるヴァイオリニストの音だけジョシュア・ベルだったんです。
ご本人の生演奏はまだ聞いたことないのですけれど、その映画のテーマが
とても切なくて、美しい音色で、思わずサウンドトラックを買いました。
Commented by がんもどき at 2009-03-22 17:30 x
 いくら凄い人の素晴らしい演奏でも、朝の通勤途中では…(^^;
 気持ちに“ゆとり”が無いというか、少なくともワタシの場合は、仮に尊敬すべきジョン・ウィリアムス師匠(ギタリストの方です。)や憧れの村治佳織嬢が、阪急塚口駅梅田方面行きホームの雑踏の中で美しい調べを奏でていたとしても…(するわけありませんが…)きっと乗り換え電車を優先させるでしょうネ…(^^;

 何年か前(今もやってるのかな?)、東京駅丸の内口の一角で、JR東日本主催“トワイライトコンサート”なるミニ演奏会を夕方にやっておりました。
 帰りがけのクタクタビジネスマンにとってみれば、アレはかなり好評だったのではないのかな?…というのを思い出しました。
Commented by ballade4fmoll at 2009-03-22 19:16
Melody♪さん
こういう実験結果を示されると、いかに人間が本質を見抜けないか、先入観に左右されるかがよくわかりますね。
いくら美しいヴァイオリンの音が聞こえても、まさかジョシュア・ベルが弾いているなんて誰も想像しなかったでしょう。
「ラベンダーの咲く庭で」は是非見たいと思いつつまだ見ていません。
「レッド・ヴァイオリン」もジョシュア・ベルが演奏しているそうですよ。こちらもまだ見ていないので早く見たいです。
Commented by ballade4fmoll at 2009-03-22 19:21
がんもどきさん
これが「朝の通勤途中」ではなく「夕方のラッシュアワー」なら結果はかなり違っていたかもしれませんね。
ジョシュア・ベルだとは気付かなくても、演奏の素晴らしさに足を止め聴き入る人は多かったのではないでしょうか。
私も朝の出勤時だといくらキーシンが弾いてても気付かず通り過ぎそうです。
(いや、キーシンはあの髪形で絶対わかるはず。それにお母さんと先生もいるはずだし:笑)

この実験に協力したジョシュア・ベルはやはり人間の器が大きくて素晴らしい演奏家だと思いました。
Commented by たーさん at 2009-03-23 10:59 x
バラードさんのコメントのキーシン、に反応してしまいました。

あの髪型をみるだけで幸福な気持ちになってしまう私は変人・・?(・・変態?)
以前おっしゃっていた「幸福の王子」(違ったらごめんなさい)が私もどうしても浮かびます。この人は自分自身幸せになれるのかしらね・・と^^;
太っても年取ってもこの人は変わらんような気がするんですよねぇ。

でも朝の通勤途中なら、立ち止まることに葛藤しそうな気が・・・・
いや、遅刻してもええでぇー!

(図書館、マックスで借りてるのでなんとか返したらパユ様のCD,なんだったか見てきますね~。でも確か、なんとか・イン・ブルー・・なんて文字があったような・・いい加減でゴメンナサイ・・
本の枠はいっぱい残っているので、「クレーメル青春譜 二つの世界のあいだで」なんて本を借りてしまいました。
うーん、勉強になりました。お国事情など・・いろいろ・・・考えさせられました。
Commented by りぽっち at 2009-03-23 16:25 x
ジョシュア・ベルの実験、当時日本でも話題になりましたよ!
しかし、彼ももう41歳なんですね〜。ビックリ。

キーシン日本公演まであともう少しですよ〜。
[キー様、お母さん、先生]トリオが見られるかも!
Commented by ballade4fmoll at 2009-03-24 01:18
たーさんさん
キーシンならあの髪型で「あ、キーシンや!」と気付きそうです。
気付いたら最後、キーシン>>>>>仕事ですから(おいおい!)当然最後まで聴いて堂々と遅刻します。
何か言われても「だってキーシンが!」と開き直ります。

記事によると通行人がジョシュア・ベルに気付いて騒ぎになった場合の対策もされていたようですが、朝のラッシュ時には誰もヴァイオリニストの顔を見分ける余裕はないでしょうね。

パユのCDは「Into the Blue」でしょうか? ジャズのアレンジでとっても素敵ですよ♪
Commented by ballade4fmoll at 2009-03-24 01:31
りぼっちさん
やはり話題になったんですね。
それにしてもすごい実験ですよね。ジョシュア・ベルもよく引き受けたなと感心します。
もし誰も足を止めなかったら・・・演奏家にとって一番怖いシチュエーションだと思いませんか?
41歳って信じられませんよね。学生でも通りそうです。41歳って、41歳って・・・バカボンのパパと同い年やん・・・。(こら!)

キーシン日本公演聴きに行かれるのですか?
私は6月のウィーン公演まで我慢です。いよいよショパンのエチュード、楽しみです♪


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